構図と現像を図で理解する写真の教科書

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フィボナッチ螺旋構図

渦を巻きながら内側へ収束していく螺旋を画面に重ね、その中心に主役を置く構図。「自然界にも現れる美しい比率」として広く紹介されるが、黄金比の美的優位性を裏づける実証は現在も決着しておらず、オウムガイの殻などを黄金螺旋とする説明には明確な反証がある。螺旋そのものを「主役を端に寄せつつ、視線が画面全体を一周する配置」の目安として使う分には、他の構図と同じように扱える。

図で見る

フィボナッチ螺旋構図の図解(推奨例)補助線: 27点を通る、視線を導く曲線。 配置: 主被写体の人物(渦の中心の主役)が左上、背景の山が右上、副被写体の木が左下。 渦が最も細かくなる点に主役を置き、他の要素を螺旋の線上に乗せた例。主役は画面の左上寄りに来て、残りの3/4が空きになる。なお、ここに引いてあるのは黄金螺旋(成長率が φ の対数螺旋)で、四分円をつないだフィボナッチ螺旋そのものではない。作例に重ねられる渦もたいていこちら側で、継ぎ目がなく曲率がなめらかに変わる理想化された曲線のほうが選ばれる。渦の中心の主役
推奨例渦が最も細かくなる点に主役を置き、他の要素を螺旋の線上に乗せた例。主役は画面の左上寄りに来て、残りの3/4が空きになる。なお、ここに引いてあるのは黄金螺旋(成長率が φ の対数螺旋)で、四分円をつないだフィボナッチ螺旋そのものではない。作例に重ねられる渦もたいていこちら側で、継ぎ目がなく曲率がなめらかに変わる理想化された曲線のほうが選ばれる。
フィボナッチ螺旋構図を意識しなかった場合の図解(失敗例)補助線: 27点を通る、視線を導く曲線。 配置: 主被写体の人物(主役)が画面中央、副被写体の丸が左中段、背景の山が中央下。 螺旋を後から重ねただけで、主役も他の要素も線に乗っていない例。螺旋は回転・反転・拡大ができるため、撮った後で当てはめること自体はいくらでもできる。主役
失敗例螺旋を後から重ねただけで、主役も他の要素も線に乗っていない例。螺旋は回転・反転・拡大ができるため、撮った後で当てはめること自体はいくらでもできる。

画面の中で何が起きるか

螺旋を重ねると、巻きの細かい側と大きく開いた側で画面が分かれる。細かい側は線の間隔が詰まって密度が高くなり、開いた側は1本の線が画面の端まで走るだけで大きな空きが残る。この密と疎の差がそのまま主役と余白の割り当てになり、主役は画面の四隅のどれかに寄って、残り3/4ほどが空きになる。ただしこの効き方は「主役を端に寄せ、余白を大きく取る」という結果であって、螺旋の比率が0.618であることに由来する保証はない。

向く被写体・場面

つまずきやすい点

どこまで裏が取れているか

この構図についてよく言われることを、出典に当たって確かめた結果です。出典が見つからなかったものは、見つからなかったと書いています。

他の構図の主張とあわせて確かめたい場合は根拠の強さで見るもご覧ください。

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