構図と現像を図で理解する写真の教科書

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カメラプロファイルと「正しい色」

RAW から色を出すには、センサーの生の値を CIE の測色値に対応づける必要があり、その対応づけを担うのがカメラプロファイルである。DNG 仕様書はこの構造を公開しており、プロファイルが複数の照明条件ごとの行列と、色相・彩度・明度の変換表、さらに「ユーザー調整の出発点」としての look テーブルからなることが読み取れる。つまり規格自身が、カメラプロファイルには測色的な変換だけでなく意図的な作り込みが含まれると認めている。ここまでは DNG 仕様書という一次資料で行単位まで確認できる。確認できないのはその先で、「メーカー純正ソフトのほうが色が正しい」という広く言われる主張については、「正しさ」の基準を定義した規格・一次資料を見つけられなかった。仕組みは公開資料で確定できるのに、その仕組みの良し悪しを判定する基準だけが見つからない、という構造になっている。

図で見る

2つの較正照明と、そのあいだの補間区間(DNG 仕様)水平な数直線の図(単位: K)。左端が2000、右端が10000で、目盛りは対数(同じ長さが同じ倍率にあたる)で配置してある。 目盛りの数値は2000、3000、4000、6000、10000。 帯として、逆色温度で線形補間する区間が2855.5から6500までを示してある。 目印は較正1: 標準イルミナントAが2855.5、較正2: D65が6500の位置。 較正照明として何を使うかはプロファイル作成者が決めるもので、A と D65 は DNG 仕様が「片方を低色温度(Standard-A など)、もう片方を高色温度(D55 や D65 など)に」と推奨している例に沿って置いた。ケルビン値は CIE の定義(標準イルミナントA は約2855.5K の黒体放射、D65 は相関色温度が約6500K の昼光)。プロファイルは最大3つの較正を持てるが、この図では2つの場合だけを描いている。逆色温度で線形補間する区間200030004000600010000単位: K(対数目盛り)較正1: 標準イルミナントA(2855.5)較正2: D65(6500)
2つの較正照明と、そのあいだの補間区間(DNG 仕様)較正照明として何を使うかはプロファイル作成者が決めるもので、A と D65 は DNG 仕様が「片方を低色温度(Standard-A など)、もう片方を高色温度(D55 や D65 など)に」と推奨している例に沿って置いた。ケルビン値は CIE の定義(標準イルミナントA は約2855.5K の黒体放射、D65 は相関色温度が約6500K の昼光)。プロファイルは最大3つの較正を持てるが、この図では2つの場合だけを描いている。
補間の重みは色温度に比例しない(逆色温度で線形)折れ線の図。横軸が色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)、縦軸がD65側の較正にかかる重みで、いずれも0%から100%。縦軸は上に行くほど値が大きい。 D65側の較正にかかる重みが50%の高さに、基準線を水平の点線で引いてある。 D65側の較正の重みは、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)0%でD65側の較正にかかる重み0%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)10%でD65側の較正にかかる重み20%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)20%でD65側の較正にかかる重み36%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)30%でD65側の較正にかかる重み49%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)40%でD65側の較正にかかる重み60%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)50%でD65側の較正にかかる重み69%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)60%でD65側の較正にかかる重み77%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)70%でD65側の較正にかかる重み84%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)80%でD65側の較正にかかる重み90%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)90%でD65側の較正にかかる重み95%、色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)100%でD65側の較正にかかる重み100%の11点を通る。 曲線は DNG 仕様が要求する「相関色温度の逆数による線形補間」という規則を、CIE 定義の2855.5K と6500K に当てはめて計算したもので、特定のカメラの実測値ではない。ケルビン値の真ん中(x=0.5、約4678K)でも D65 側の重みは 0.5 ではなく約0.69 になる。実際にどの行列が使われるかはプロファイルの中身次第で、この図はそれを示すものではない。0%25%50%75%100%0%25%50%75%100%色温度(2855.5K〜6500K を0〜1に正規化)D65側の較正にかかる重み基準線D65側の較正の重み
補間の重みは色温度に比例しない(逆色温度で線形)曲線は DNG 仕様が要求する「相関色温度の逆数による線形補間」という規則を、CIE 定義の2855.5K と6500K に当てはめて計算したもので、特定のカメラの実測値ではない。ケルビン値の真ん中(x=0.5、約4678K)でも D65 側の重みは 0.5 ではなく約0.69 になる。実際にどの行列が使われるかはプロファイルの中身次第で、この図はそれを示すものではない。

この操作が画像に何をするか

カメラプロファイルは、センサーが返した RGB の値を CIE XYZ に対応づけるための変換の束である。単一の行列ではない。DNG 仕様では、照明条件ごとに最大3組の較正(CalibrationIlluminant と ColorMatrix の組)を持つことができ、ユーザーがホワイトバランスを変えると、現像ソフトはその白色点の相関色温度を求め、較正照明の色温度の逆数を軸に線形補間して行列を作る。つまり「そのカメラの色」は固定された1枚の行列ではなく、ホワイトバランス設定に応じて連続的に変わる。さらにプロファイルには、色相・彩度・明度の3次元変換表(ProPhoto RGB の原色によるリニア RGB を HSV に直した空間で適用される)と、仕様書自身が「ユーザー調整の出発点となる既定の look」と呼ぶテーブルが含まれる。測色的な変換と、意図的な見た目の作り込みが、同じプロファイルの中に同居している。ここまでは仕様書に書いてあることだが、実在するメーカーのプロファイルがどれだけ作り込んでいるかは公開されておらず、本調査でも検証していない。

効く場面

つまずきやすい点

どこまで裏が取れているか

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