構図と現像を図で理解する写真の教科書

本ページにはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれる場合があります。

色空間(sRGB / Adobe RGB / ProPhoto RGB)

色空間は「原色3つと白色点の色度」+「伝達関数(ガンマ)」で定義される。この定義自体は規格の一次資料に数値まで書かれており、このページの数値はすべてそこから取っている。sRGB の原色はテレビ規格 ITU-R BT.709 から借りたものだが、伝達関数は BT.709 とは別の式である。Adobe RGB (1998) は線形区間を持たない単純なべき乗、ProPhoto RGB(規格名 ROMM RGB)は実在しないデバイスの色として定義される。そして Web は「プロファイルの付いていない画像・色は sRGB として扱う」と規定しているため、「Adobe RGB で書き出せばきれい」は書き出し先が Web の場合には成り立たない。曖昧さが残るのは「広色域だと何がどれだけ損なわれるか」の部分で、これは単一の研究の測定値しか見つかっていない。

図で見る

4つの色空間の色域(CIE 1931 xy 色度図)CIE 1931 xy色度図の上に色域を描いた図。横軸がx、縦軸がyで、縦軸は上に行くほどyが大きい。三角形の内側が、その3原色で表現できる色の範囲。 sRGBの3原色は、赤が(x=0.64, y=0.33)、緑が(x=0.3, y=0.6)、青が(x=0.15, y=0.06)。白色点は(x=0.313, y=0.329)。 Adobe RGB (1998)の3原色は、赤が(x=0.64, y=0.33)、緑が(x=0.21, y=0.71)、青が(x=0.15, y=0.06)。 DCI-P3の3原色は、赤が(x=0.68, y=0.32)、緑が(x=0.265, y=0.69)、青が(x=0.15, y=0.06)。白色点は(x=0.314, y=0.351)。 ProPhoto RGB (ROMM RGB)の3原色は、赤が(x=0.735, y=0.265)、緑が(x=0.16, y=0.84)、青が(x=0.037, y=0)。白色点は(x=0.346, y=0.359)。 座標はすべて各色空間の規格・定義文書に書かれている値で、推測値は含まない(sRGB は ITU-R BT.709-6、Adobe RGB は Adobe の仕様書、ProPhoto RGB と DCI-P3 は ICC の3成分色符号化レジストリ)。Adobe RGB の白色点は sRGB と同じ D65 (0.3127, 0.3290) なので、点が重なるのを避けて省いた。DCI-P3 の白色点は劇場用の DCI 白色点 (0.3140, 0.3510) で、ディスプレイ向けの D65 版とは別物である。スペクトル軌跡(人が見える色の外周)は、座標表を規格の一次資料から取得できなかったため描いていない。したがって「ProPhoto RGB の原色が可視域の外にある」ことはこの図では見えない。00.20.40.60.800.20.40.60.8x(CIE 1931)y(CIE 1931)sRGBの白色点DCI-P3の白色点ProPhoto RGB (ROMM RGB)の白色点sRGBAdobe RGB (1998)DCI-P3ProPhoto RGB (ROMM RGB)
4つの色空間の色域(CIE 1931 xy 色度図)座標はすべて各色空間の規格・定義文書に書かれている値で、推測値は含まない(sRGB は ITU-R BT.709-6、Adobe RGB は Adobe の仕様書、ProPhoto RGB と DCI-P3 は ICC の3成分色符号化レジストリ)。Adobe RGB の白色点は sRGB と同じ D65 (0.3127, 0.3290) なので、点が重なるのを避けて省いた。DCI-P3 の白色点は劇場用の DCI 白色点 (0.3140, 0.3510) で、ディスプレイ向けの D65 版とは別物である。スペクトル軌跡(人が見える色の外周)は、座標表を規格の一次資料から取得できなかったため描いていない。したがって「ProPhoto RGB の原色が可視域の外にある」ことはこの図では見えない。
伝達関数(同じ光量が、色空間ごとに違う符号値になる)折れ線の図。横軸がリニアな光量、縦軸が符号値で、いずれも0%から100%。縦軸は上に行くほど値が大きい。 sRGBは、リニアな光量0%で符号値0%、リニアな光量1%で符号値6%、リニアな光量1%で符号値10%、リニアな光量2%で符号値15%、リニアな光量5%で符号値25%、リニアな光量10%で符号値35%、リニアな光量18%で符号値46%、リニアな光量25%で符号値54%、リニアな光量35%で符号値63%、リニアな光量50%で符号値74%、リニアな光量65%で符号値83%、リニアな光量80%で符号値91%、リニアな光量100%で符号値100%の13点を通る。 Adobe RGB (1998)(比較用の細い線)は、リニアな光量0%で符号値0%、リニアな光量1%で符号値9%、リニアな光量1%で符号値12%、リニアな光量2%で符号値17%、リニアな光量5%で符号値26%、リニアな光量10%で符号値35%、リニアな光量18%で符号値46%、リニアな光量25%で符号値53%、リニアな光量35%で符号値62%、リニアな光量50%で符号値73%、リニアな光量65%で符号値82%、リニアな光量80%で符号値90%、リニアな光量100%で符号値100%の13点を通る。 曲線の点は、各規格に書かれた式そのものに数値を入れて計算したもの(sRGB は C≦0.0031308 で 12.92C、それを超えると 1.055·C^(1/2.4)−0.055 の区分関数。Adobe RGB は線形区間のない C^(1/2.19921875))。実測値ではなく規格式の値である。両者の差は最も開く暗部でも符号値で数%で、この図で読み取れるのは「どちらも大きく持ち上げている」ことまで。色域の広さの違いはこの図には描かれていない。0%25%50%75%100%0%25%50%75%100%リニアな光量符号値sRGBAdobe RGB (1998)
伝達関数(同じ光量が、色空間ごとに違う符号値になる)曲線の点は、各規格に書かれた式そのものに数値を入れて計算したもの(sRGB は C≦0.0031308 で 12.92C、それを超えると 1.055·C^(1/2.4)−0.055 の区分関数。Adobe RGB は線形区間のない C^(1/2.19921875))。実測値ではなく規格式の値である。両者の差は最も開く暗部でも符号値で数%で、この図で読み取れるのは「どちらも大きく持ち上げている」ことまで。色域の広さの違いはこの図には描かれていない。

この操作が画像に何をするか

色空間を選ぶという操作は、同じ数値(たとえば R=255, G=0, B=0)がどの色を意味するかの取り決めを選ぶことである。取り決めは「原色3つと白色点がCIE色度図のどこにあるか」と「符号値と光量をどう対応させるか(伝達関数)」の二つからなる。原色が外側にあるほど表せる色の範囲は広くなるが、同じビット数で表す以上は色と色のあいだの間隔が粗くなる。またプロファイルが画像に埋め込まれていなければ、受け取る側はその取り決めを知りようがない。Web の仕様は「プロファイルの無い画像は sRGB として扱わなければならない」と定めているので、Adobe RGB のデータからプロファイルが落ちると、ブラウザはその数値を sRGB の数値として読み、色域の広い側の色ほど本来より薄く表示される。なお「広色域だと8ビットでは粗くなる」という定量的な裏づけは、本調査の範囲では2002年の学会論文1件しか見つかっておらず、原色や伝達関数の定義ほど固い根拠はない。

効く場面

つまずきやすい点

どこまで裏が取れているか

この項目についてよく言われることを、出典に当たって確かめた結果です。出典が見つからなかったものは、見つからなかったと書いています。

他の項目の主張とあわせて確かめたい場合は根拠の強さで見るもご覧ください。

関連する現像の項目