構図と現像を図で理解する写真の教科書

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ファイ・グリッド構図

画面を 1 : 0.618 : 1 の比で分けたグリッド(分割線は 0.382 と 0.618 の位置)の線上や交点に主被写体を置く構図。三分割法の 1:1:1 より真ん中の帯が狭いのが違いとされる。ただし前提にある「黄金比が美しい」という主張には、実証と呼べる裏付けが確認できていない。

図で見る

ファイ・グリッド構図の図解(推奨例)補助線: 画面を黄金比(0.382 と 0.618)で分ける補助線、画面の上から62パーセントの高さにある水平線。 配置: 主被写体の木(主役)が画面中央、副被写体の丸(副題)が画面中央、背景の山が右中段。 各辺を 0.382/0.618 の位置で分けたグリッドに合わせた例。主役を左の縦線に、水平線を下の横線に置いている。三分割(0.333/0.667)より線が中央寄りになる。線の位置は辺の長さに対する比なので、画面比が変わっても動かない。主役副題
推奨例各辺を 0.382/0.618 の位置で分けたグリッドに合わせた例。主役を左の縦線に、水平線を下の横線に置いている。三分割(0.333/0.667)より線が中央寄りになる。線の位置は辺の長さに対する比なので、画面比が変わっても動かない。
ファイ・グリッド構図を意識しなかった場合の図解(失敗例)補助線: 画面を黄金比(0.382 と 0.618)で分ける補助線、画面の上から50パーセントの高さにある水平線。 配置: 主被写体の木(主役)が画面中央、背景の山が右中段。 主役も水平線も画面中央に置いた例。0.382/0.618 の線は三分割の線より中央に近いため、狙って外したのか外れたのかが読み取りにくい。主役
失敗例主役も水平線も画面中央に置いた例。0.382/0.618 の線は三分割の線より中央に近いため、狙って外したのか外れたのかが読み取りにくい。

画面の中で何が起きるか

0.382 と 0.618 の線で分けると、画面は 1 : 0.618 : 1 の3つの帯になる。三分割法の 1:1:1 と比べて真ん中の帯が狭く、外側の2本が広い。主役を交点に置いたとき、被写体の外側に残る空きは三分割よりわずかに狭くなり、そのぶん中央寄りに見える。線の位置の差は 0.382 − 0.333 ≒ 0.049、つまり縦線なら画面の幅の、横線なら画面の高さの、それぞれ約5%にあたる。この図と同じ 1500×1000 の画面なら、縦線が約73ピクセル、横線が約49ピクセル動くだけで、三分割のグリッドと重ねて初めて分かる程度の量にとどまる。したがって画面の印象を決めているのは 0.382 か 0.333 かの差ではなく、どちら側の空きを広く取ったかのほうになりやすい。

向く被写体・場面

つまずきやすい点

どこまで裏が取れているか

この構図についてよく言われることを、出典に当たって確かめた結果です。出典が見つからなかったものは、見つからなかったと書いています。

他の構図の主張とあわせて確かめたい場合は根拠の強さで見るもご覧ください。

レイルマン・黄金分割・三分割法・ファイ・グリッドの線の位置そのものは4つのグリッド位置をくらべるで数直線に並べて比較しています。

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