構図と現像を図で理解する写真の教科書

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明瞭度・かすみの除去

「明瞭度」も「かすみの除去」も、画面全体ではなく局所的なコントラストをいじる処理である。このトピックは、本サイトの主題がいちばんはっきり出る場所でもある。darktable の同種機能は使っているアルゴリズムが名指しで公開されているのに対し、Adobe の「明瞭度」は効果の説明しか公開されていない。同じ見た目の機能でも、根拠として確かめられる範囲は同じではない。

図で見る

局所コントラストを上げると、縁がエッジから離れた広い範囲に出る折れ線の図。横軸が画面上の位置、縦軸が明るさで、いずれも0%から100%。縦軸は上に行くほど値が大きい。 局所コントラストを上げた後は、画面上の位置0%で明るさ40%、画面上の位置15%で明るさ44%、画面上の位置30%で明るさ68%、画面上の位置45%で明るさ46%、画面上の位置60%で明るさ78%、画面上の位置75%で明るさ52%、画面上の位置90%で明るさ44%、画面上の位置100%で明るさ42%の8点を通る。 元の信号(比較用の細い線)は、画面上の位置0%で明るさ45%、画面上の位置15%で明るさ48%、画面上の位置30%で明るさ55%、画面上の位置45%で明るさ52%、画面上の位置60%で明るさ60%、画面上の位置75%で明るさ55%、画面上の位置90%で明るさ50%、画面上の位置100%で明るさ48%の8点を通る。 模式図であり実測値ではない。特定のソフトの明瞭度スライダーを測った図ではなく、「半径の大きな処理では、持ち上げと沈み込みがエッジのすぐ近くではなく広い範囲に及ぶ」という関係だけを示している。Adobe は明瞭度を「大きな半径のアンシャープマスクのようなもの」と説明しているが、実装がそうだとは書いていない。0%25%50%75%100%0%25%50%75%100%画面上の位置明るさ局所コントラストを上げた後元の信号
局所コントラストを上げると、縁がエッジから離れた広い範囲に出る模式図であり実測値ではない。特定のソフトの明瞭度スライダーを測った図ではなく、「半径の大きな処理では、持ち上げと沈み込みがエッジのすぐ近くではなく広い範囲に及ぶ」という関係だけを示している。Adobe は明瞭度を「大きな半径のアンシャープマスクのようなもの」と説明しているが、実装がそうだとは書いていない。
かすみは、明るさの幅を狭い範囲に押し込める折れ線の図。横軸が画面上の位置、縦軸が明るさで、いずれも0%から100%。縦軸は上に行くほど値が大きい。 かすみを除去した後は、画面上の位置0%で明るさ35%、画面上の位置20%で明るさ48%、画面上の位置40%で明るさ30%、画面上の位置50%で明るさ68%、画面上の位置60%で明るさ38%、画面上の位置80%で明るさ55%、画面上の位置100%で明るさ32%の7点を通る。 かすみのある元の信号(比較用の細い線)は、画面上の位置0%で明るさ62%、画面上の位置20%で明るさ66%、画面上の位置40%で明るさ60%、画面上の位置50%で明るさ72%、画面上の位置60%で明るさ63%、画面上の位置80%で明るさ68%、画面上の位置100%で明るさ61%の7点を通る。 模式図であり実測値ではない。かすみを「全体が明るいほうへ持ち上がり、明暗の幅が狭くなった状態」として描き、除去をその逆として描いているだけで、大気散乱のモデルや特定の実装を再現したものではない。図に描けていないこととして、実際のアルゴリズム(暗チャネル事前分布など)はかすみの濃さを画面の場所ごとに推定するので、伸ばし方は一様ではない。0%25%50%75%100%0%25%50%75%100%画面上の位置明るさかすみを除去した後かすみのある元の信号
かすみは、明るさの幅を狭い範囲に押し込める模式図であり実測値ではない。かすみを「全体が明るいほうへ持ち上がり、明暗の幅が狭くなった状態」として描き、除去をその逆として描いているだけで、大気散乱のモデルや特定の実装を再現したものではない。図に描けていないこととして、実際のアルゴリズム(暗チャネル事前分布など)はかすみの濃さを画面の場所ごとに推定するので、伸ばし方は一様ではない。

この操作が画像に何をするか

明瞭度もかすみの除去も、画面全体の明暗(トーンカーブ)ではなく、狭い範囲の中での明暗差を操作する。だから空全体が均一に明るくなるのではなく、雲の輪郭や岩肌の凹凸のような「中くらいの大きさの構造」が強調される。半径の大きなシャープネスと考え方は近いが、Adobe は明瞭度がどんな演算なのかを公開していないため、正確に何をしているかは利用者側から確かめられない。darktable の局所コントラストは使用アルゴリズムが公表されており、ソースコードも読める。

効く場面

つまずきやすい点

どこまで裏が取れているか

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